どくだみが開花。チンキを作ってみよう。

どくだみが勢いよく増えています。あっという間に玄関の周辺を占領されました。

この場所は毎年どくだみが繁殖するエリアでもあるので毎年の恒例でもあります。

多年生植物のどくだみは地下茎の伸ばし勢力を拡大していきます。上部だけ摘んでも地下茎が生きている限り新たな葉を出してしまうのです。

どくだみに覆われるエリア

特有の香り

どくだみは繁殖をする一方で特有の香りを持ちます。「デカノイルアセトアルデヒド」とよばれる成分によるもので抗菌作用があり、乾燥すると香りは消失してしまいます。

かなり特有な香りであるため、好き嫌いが別れるところ。

ほかにも様々な効能成分を持ち「十薬」とも呼ばれたりもします。

利尿作用や虫刺され、腫れ物などなどどくだみの成分は多岐に渡るのが特徴です。

かなり強い香りです。

どくだみの開花

6~8月にかけて白い花を開花させます。白い花びらは総苞辺とよばれ葉が変化したもので、花は薄い黄色の集まりが花なのです。

特に開花期は有効成分のクエルシトリンという成分が豊富になることからこの時期の収穫が良いとされます。

どくだみは全草(花、葉、茎、根)に有効成分があるとされます。

チンキを作るために収穫しました。

チンキづくり

収穫したどくだみは軽く水洗いしました。根も活用できますが泥や汚れの付着もあることから今回は花、茎、葉を使用しました。

水洗い後はしっかり水気をとっていきます。

洗浄後、乾かしました。

水気が十分に除去できたら、消毒した瓶にどくだみを詰めていきます。

どくだみがしっかり浸かるように、適量を入れました。

花と葉を分けてもかわいいですが、今回は両方一緒に浸けていきます。

ちなみにウォッカで浸けています。とくだみがしっかり隠れるように注いでいます。

37.5°のウォッカで浸けました。

これを冷暗所に1~2か月ほど置いて浸出を待ちます。

おわりに

夏場の庭作業ではよく蚊に刺されます。刺されるとどくだみチンキを塗布しています。

どくだみの持つ抗菌作用が効くのか痒みは短時間で収まる気がしています。

あくまで個人の感想です。アルコールに弱い方などは注意が必要です。

コメントの中には乾燥させてのどくだみ茶以外にお風呂にどくだみを入れたり、天ぷらにしたりといろいろな活用法があるのだと感じました。

開花してきたどくだみ、忌み嫌われる植物ではありますが、試しにチンキを作ってみるのも面白いかもしれません。

昨年は花だけでつくりました。

2月に強剪定したラベンダーの5月の様子

ラベンダーグロッソを育てています。今年で3年目を迎える株たちで、

2月に強剪定をしました。

ラベンダーにはいくつか種類がありまして、4月頃から開花するストエカス系(フレンチラベンダー)や6月頃開花を迎えるラバンディン系やアングスティフォリア系(イングリッシュラベンダーが代表的です。

ラベンダーグロッソは6月に開花を迎えるラバンディン系のラベンダーです。

なぜ強剪定と言うのか?

ラベンダーの太い枝や込み入った枝を剪定しコンパクトに保つための剪定です。

適期は2~3月頃までに行い、剪定することで古い枝を除去し新芽を増やし花数を増すことができます。

2月、剪定前のラベンダーグロッソ

2月のラベンダーの状態

ラベンダーは常緑のまま冬を越します。開花後に剪定した後、葉を茂らせ冬まで経過しました。このまま剪定をしなくても開花はします。しかし剪定をしないと古い枝がそのまま成長してしまい木質化が早まってしまいます。

剪定をすることで木質化を遅らせることにもなるのです。

強剪定した株

新芽を残し全体を剪定し、地面に接触している枝や枯れた枝などを除去しました。

骨組みだけになっていますが小さな新芽が所々から出ています。

5月になると…

暖かくなると新芽も成長し始めます。剪定直後のラベンダーとは打って変わって青々としてきます。

開花まであと一ヶ月。まだ花芽は出てきてはいませんが新芽の成長はとても早い。

 

レモンバーベナの新芽

レモンバーベナは南米原産、クマツヅラ科の落葉低木ハーブです。和名を香水木と呼ばれレモンの強い香りが特徴です。

4月下旬新芽が出始めたレモンバーベナ

レモンバーベナの栽培の特徴

レモンバーベナは暑さに強く、比較的寒さに弱いのが特徴のハーブと言われています。

私が栽培する埼玉県では露地植えでも越冬可能です。

落葉樹なので冬場は葉が枯れ落ちてしまいますが、株自体は枯れたわけではないのでそのまま春を待ちます。4月中旬から5月頃に新芽を出してくれます。

冬場は見た目は枯れ木。

他のハーブに比べると新芽が出るタイミングが遅いと感じますが、じっくり待ちましょう。枝から小さな新芽が出てきてくれます。

もちろん鉢植えでの栽培も可能です。冬越しに際し室内で越冬した場合は葉は落ち切らず春を迎えることもできました。

 

新芽が出るタイミングには個体差もある。

さて、4月下旬にレモンバーベナを確認しに庭を散策したところ、すでに新芽が旺盛に出ている株とそうでない株があることに気づきました。

半日陰に植えた株。新芽が良く出ています。

比較的日当たりが良い場所に植えた株。新芽はわずか。

木々に遮られ半日陰になる場所に植えた株は霜や寒風を軽減できたのか。

また、株元には自然と落ち葉が。マルチングの役割をしてくれたのかな。

 

レモンバーベナが好む環境は?

日当たりを好むハーブなので、日陰より日当たりを。

半日陰に植えたレモンバーベナはやや徒長気味に成長しています。

暑さを好むハーブでもあるので6月以降から大きく成長します。

 

おわりに

4月下旬となり、いまだ新芽が出ていない株もあります。これから出てくると思われますので「枯れた!」と思うのはまだ早いかもしれません。

もう少し待ってみましょう。

 

 

限られたスペースでハーブを植えてみる。

お庭のスペースが十分とれない。少しのスペースでハーブ栽培できないものか?

とフォロワーさんからDMをいただきました。

80㎝四方のスペースでローズマリーを主体に、お料理にも使えるハーブを植えてみたいとの事。

いろいろ考察しながら実際に「限られたスペース」にハーブを植えていきたいと思います。

 

実際に限られたスペースを作ってみました。

この場所は今まで何も植えていませんでした。むしろ雑草が生えていたので抜きました。土は硬く、石は除去し、固まった土は砕き、シャベルで耕しました。

ハーブが育てられる環境を確認していきます。

 

ハーブが順調に育つ環境とは?

ハーブと呼ばれる植物の多くは自生しており、やせた土壌でも育つものが多いです。

日当たりを好み、風通しと水はけの良い土を好む性質があります。

(品種によっては水分を好むものもあります。)

まずは植える前に土を作っていきます。

 

水はけと通気性の良い土づくり

前述したように、ガチガチの土ということでまずは土づくりからやっていこうと思います。

培養土(花用)をいれ土を全体的に増やしていきます。

赤玉土大粒を入れ水はけを改善します。

バーク堆肥を入れ土の有機質を補充します。

保水性、通気性改善のためもみ殻燻炭を入れます。

有機肥料は少々加え、酸度調整のため有機石灰を入れます。

しっかり混ぜ込みます。

 

植えるハーブを選ぶ。

パセリ、セージ、ローズマリー、タイムの4種を植えていこうと思います。

ちょうどスカボローフェアに出てくる歌詞のようなハーブ達ですが、

1年を通して収穫できる身近なハーブ達です。

この4つのハーブの共通点としては「多湿を嫌う」という性質が合致します。

苗のハーブは小さいが、成長すると大きくなります。

ちなみに当初はバジルを入れようかと思いましたが、バジルは水分を好む性質のハーブなので今回はパス。なるべく性質の合うハーブを植えることでお互いが順調に生育していきます。

バジルは暑さに強く寒さに弱い。水分を好む性質があります。

 

植えてみました。

ローズマリーは成長すると背が高くなり横へも広がります。

他のハーブの日差しを遮らないように北西の位置に植えました。

限られたスペースに4種は多いかもしれませんが、定期的に収穫、剪定し葉が重ならないように注意していきます。

やはり風通しの確保が課題になりそうです。

 

ハーブは大きく育つ。

今回植えたものは立性ローズマリー、コモンセージ、パセリ、立性タイムです。

這性のものは横に拡大し他のハーブを圧倒してしまうので上へ伸びるタイプのものにしました。

パセリは適宜収穫し、コンパクトに保ちます。

他のハーブも同様になるべくコンパクトに抑えていこうと思います。

成長したときのハーブを想定しながら植え付けを考えるのも面白いです。

 

おわりに

成長するとどうしても手狭になるかもしれません。ローズマリーは特に植え替えを嫌うので、なるべくなら移植は避けたいです。

これからの時期は病害虫の出現や長雨といったハーブには好ましくない時期にもなります。

春の心地よい季節に植え付けをし、夏までに成長させ暑さを乗り切れればと思います。

病害虫対策もしつつです。

ハーブの経過を見守りたいと思います。

 

ハーブの挿し木をやってみよう。

育てたハーブを増やしたい、株の更新のため子株を作りたい。そのような時は、茎の一部分を切り取り、そこから根を出させ新たな個体を作ることが可能です。

株を増やしたいときや枯れてしまう場合のリスク回避としての保険として挿し木(挿し芽)をやっておくと安心です。

年月が経ち、木質化が進み葉が少なくなったローズマリー

挿し木をしやすい時期。

春は4~5月。発根に適した温度は25℃くらいと言われています。これより寒くても暑くても発根率は低下します。

挿し木をするとなぜ根が出るの?

枝や葉を切り取った部分から根が出るのは植物の生理学的な特性です。植物は生存するために根を伸ばし、水と栄養を吸収する必要があります。挿し木では切り取った部位に生理活性が高まりそこから新たな根が生じるのです。

発根した挿し穂

挿し木をやってみる。

1.挿し穂を切り取る。

挿し木で増やしたいハーブを10㎝程度カットします。ローズマリーやラベンダーをはじめとするハーブはこの方法で株を増やすことができます。

2.下半分の葉を除去する。

葉が土と接触しないように下葉は取ります。また、葉からの蒸散を抑えるため葉を少なくします。

3.斜めにカットします。

土に挿す方は斜めにカットし、給水面積を広くします。

下半分程度の葉を取り、斜めにカットしました。

4.1時間程度給水させる。

穂先を水揚げさせます。茎に空気が入らないようにするためと水をしっかり吸わせることが目的です。私の場合、挿し穂を採取してすぐに挿してしまうので行わないこともあります。また、発根剤は使用していません。

穂先から給水させる。

5.土に挿す。

土はどんな土でも良いわけではなく、養分のない清潔な土を用います。赤玉土の小粒や鹿沼土バーミキュライトなどの清潔な用土を使用します。他には挿し芽の土という用土も販売されています。

鹿沼土に挿したローズマリー。セルトレイを使用しました。

6.管理

用土を乾燥させないように管理していきます。気温にもよりますが土の乾燥具合を見ながら1日1~2回水やりを行います。

挿し木の置き場所は直射日光が当たる場所は避けます。

途中で引っ張ったりして発根を確認したい気持ちを抑えましょう。

ローズマリーは2週間くらい経つと発根し始めます。挿し床のしたから発根を確認するのも良いです。優しく引いて抵抗を確認します。

 

さいごに

ハーブの種類によっては発根に時間を要するものや挿し木ができないものもあります。

ミントやラベンダー、レモンバーム、セージなどポピュラーなものは挿し木で増やすことができます。エキナセアは挿し木はできません。

挿し木は100%発根するわけではなく、何らかの要因で挿し穂が腐敗したり、発根しない場合もあります。

 

ミントの栽培と注意点

シソ科多年草のハーブ。ミントは数百種類の品種が存在すると言われます。

スーッとしたメントールの香りは他のハーブでは感じることができない爽快感です。生育旺盛で育てやすく収穫して料理の付け合わせやハーブティーとして活用できる定番のハーブです。

ミントの効果

ミントのスーッとした香りは脳の働きを高め眠気覚ましや集中力を高めたいときに最適です。消化の促進や抗酸化作用、口臭予防、ストレスの緩和を図ることができます。

また、害虫忌避効果もあると言われております。

ミントに害虫が寄らないのか?というとそういう事はなくハダニやバッタなどの害虫に食害されることがあります。

ミントはどこで購入できる?

ミントは苗で購入できます。ホームセンターや園芸店のハーブコーナーに陳列されています。ミントにはスペアミント、ペパーミントといった代表的な品種をはじめ、アップルミント、パイナップルミント、モヒートミントなどの品種が数多く存在します。

種からでも育てられますが、苗のほうが収穫までの期間は短くなるので苗からのほうが育てやすいかもしれません。

斑入りのパイナップルミント

ミントは鉢植え?地植え?

旺盛な繁殖力を持つミントは根を張る勢いと、匍匐茎(ランナー)を地上または地中に這わします。ランナーからは新たな茎を延ばし勢力を拡大していきます。

地植えにすると一面ミントで覆いつくされるほどの繁殖力を持ちます。

なので、鉢で育てることをお勧めします。

一旦増えてしまうと駆除も大変です。数センチのランナーが残っているだけでもミントは復活し増殖するくらい強いのです。

また、鉢植えでもランナーが成長し鉢から飛び出し地面に接触すると根付くこともあります。直接地面に鉢を置いてしまうと知らぬ間にミントが拡がってしまうこともあるので注意が必要です。

地面に根付いてしまう可能性がある。

こぼれ種でも増えます。

ミントも開花しやがては種を落とします。ミントの開花期は7~9月頃にかけて咲かせます。早めに花を摘むことで種はできなくなります。

地植えミントはどんどん勢力範囲を拡大。

ミントは欠かせないハーブの一つです。繁殖旺盛であることを念頭に置いて栽培していけたらと思います。

カタバミは薬草としても活用できます。

暖かくなりカタバミが至る場所から出てきました。四つ葉のクローバーのような見た目のかわいい野草ですが、コンクリートや砂利の間からも現れるとても頑強で繁殖力の強い植物です。

緑や紫のカタバミ

カタバミの生態

カタバミ科カタバミ属の多年草で地面に根を深く下ろし、匍匐茎で地を這うように拡大します。根が深いので根絶するのが難しく、急速に繁殖します。

春と秋に黄色い花を咲かせます。葉はクローバーのようなハート型をしており、シュウ酸を含有しクエン酸等も含むので葉を噛むとレモンのような酸っぱさを感じます。

コンクリートと防草シートの隙間から出てくる。

カタバミの増え方

匍匐茎で急速に拡大するのと、開花後に種を形成するので種からも増殖することができます。

太い根と匍匐茎

カタバミの効能

かつては生薬として活用されていた薬草です。消炎効果や解毒作用があると言われ虫刺されの患部に擦り付けて使用したりもします。

食用としても用いられサラダや天ぷらとして食すことができます。

 

カタバミは本当至る場所から現れ急速に拡大するので抜いても抜いてもキリがありません。根をしっかり抜くのも非常に困難で途中で切れてしまったりで結局同じ場所から、再び現れるの繰り返し。

そんなカタバミですが消炎効果があるのでチンキにして成分を抽出して、用いるのも面白いかもしれません。